オーナーからのメッセージ


プーラン村の目的 暮らし方

「7世代後に美しい地球を!世界中の人々が笑顔に!!」

「今日一日を自然と共に愛を持って最高に楽しく暮らしましょう!!」

楽しくなくちゃ人生じゃない!楽しくなくちゃ続かない!楽しくなくちゃ伝わらない!

喜怒哀のすべてを楽しめる心を持ちたい!!

シーカヤックに乗り、兄島瀬戸へ行く。小さな島の大河がそこにある。音もなくとうとうと流れる海。底の方から沸き上がる流れが水面をなめらかにする。海の中を覗くと、そこにキラキラと光る気泡を見つける。どこまでもどこまでも青い海、これがグランブルーという色なのだろうか。とにかく大きな流れに身をまかせよう。風と太陽が心地よくほほを撫でていく。まもなく宇宙の力の均衡が訪れ、静かにゆっくりと流れが止まる。

シーカヤックとは極北の人イヌイットの創った旅のできる最小の船。人類が造った移動の為の道具の中でもっとも効率のよい乗り物かもしれない。私はこれを使って22年前からこの小笠原で旅を始めた。旅はその移動手段と移動時間によってずいぶん違うものになる。同じ場所へ行くのでも歩いていくのとジェット機で行くのではまったく違った旅になる。あたりまえの話である。その場所へ着いた時の気持ち、思い入れ、そして心までも変わってしまうのだろう。小笠原への旅はこの心の変化を待ってくれる時間がある。25時間の船旅しかも1週間に1度、一生に1度来れるか来れないか。そんじょそこらの島へ行くのとは訳が違う。海外旅行もなんのその、モチベイションが違う。小笠原、そこは世界で一番遠いところ、その25時間が旅人の心を変えてくれる。とにかく小笠原へ来たらゆっくり動くこと。地球の時間そして宇宙の時間で行動をしたいものだ。

私も小笠原で4、5年が過ぎた頃ようやく、シーカヤックに乗って太陽を廻る旅をしていることに気づき始めた。季節ってやつね、この旅は大いなる自然の意志で動いていく。逆らいようのない大いなる流れ、その流れに身を任せてみよう。なにやら言い知れぬ安堵感を味わえるだろう。自然の意志と自分の意志が融合するとき、あなたは神の道を見つけることができるかもしれない。シーカヤックとはそんな乗り物。あなたと内なる宇宙へ旅立ちたいものだ。

小笠原の海は本当に美しい、心底美しい、掛け替えのないものだ。だれに聞いてもこの海を汚したくないという。しかし、自分の生活と密接にかかわりを持っていると気づいている人はどれほどいるのだろうか。私たちが使う生活用水はどこから来てどこへ行くのか考えたことのある人は少ない様だ。

シーカヤックに乗り海に出る。陸と海の狭間を漂う。風向きやうねりの関係で異常なほど泡立ちごみの浮いた海を見る事がある。拾えるごみならまだ救いようがあるが溶けて流れたものではもうお手上げ。本当にここが小笠原なのかと目を疑う。それとも未来の小笠原の姿なのか。家庭から流すものは確実に海へ流れていく。家庭で使われている化学物質の多さには驚かされる。そして悪いことにそれが何なのかわかって使っている人はほとんどいないようだ。理解しようにもどうやって調べていいかもわからない。ただ解っている事はあんまり体に良くないようなのでたくさんの水で濯ぐしかないようだ。

人間は水の中では生きられないのに水がなければ生きられない。都会の生活では湯水の様に使うという例えの通り使いまくる。トイレに入り1回流せば20リットル、2回流す人は40リットル、1日に5回トイレに行けば100リットルを流してしまう。そのほかに洗濯、シャワー、洗い物、蛇口を開けばどんどん出てくる。それも保健所のお墨付きの飲める水。1人平均で1日500リットル位使っているそうだ。それで飲み水は、とくればペットボトルのミネラルウォーター。私たちの住んでいる、はるか上流の川をせき止め、どこにも染み込まさずに家庭で使い、そしてどこにも染み込まさずに海へと流す。山から海までの生命をまったく無視し、使いまくる。使いまくればまたダムができる。ダムができれば山が死に、山が死ねば川が死ぬ、川が死ねば海も死ぬ。本来流れるべき砂はダムや川に溜まり、砂浜に砂がなくなるのを止めるためにテトラポットが置かれ、そのうち国土保全の大義名分のもとに護岸工事がなされ、海と陸はコンクリートの壁で泣き分かれ。救いようのない連鎖反応。本当にこんな事が起こっているのだろうか。大丈夫大丈夫、小笠原はまだまだ美しい。

標高の低い小さな島。東京より降水量もすくない小笠原。戦前に八瀬川で遊んだご老人がとうとうと流れる川に飛び込み、相当な距離を流されながら遊んだ事があると教えてくれた。気象庁には返還後30年間の資料しかないようだが、最近4年間の降水量は過去のどの4年間よりも少ない降水量だった。

この島でどのような生活をすればよいのか。プーランヴィレッジは、そんなことを考えられる場所。小笠原に来たらそんな時間もいっしょにシェアしたいものです。

プーランプーランシーカヤッククラブ
プーランヴィレッジ
オーナー 清水 良一

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